井上奈奈さんの絵本『くままでのおさらい』


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手製本特装版の本書は、表紙が3枚の厚紙が重ねて上の2枚が穴がくりぬかれて、その上に布が張られてお皿のくぼみを表しているそうです。

「ぱくぱくごっくん」と動物を食べるとその動物になります。そしてどんどん他の動物を食べていって、かつて女の子が今はクマになっています。
食べることでいのちをいただくこと、食べてきた動物たちを想起させる内容になっています。この本の帯には「きみとわたしのさかいめはどこだろう?」と書かれており、深い思索にいざなわれる本です。
この絵本を読んでいて、まどみちおさんの「くうき」」という詩を思いだしました。内容は違うのですが近いものを感じました。家のどこかに眠っているので探してふたたび読んでみようかなと思うます。

『くままでのおさらい』のこの特装版は5刷限定118部。シリアルナンバーが活版印刷です。2008年の「世界で最も美しい本コンクール」で銀賞を受賞。井上奈奈さんの本はこだわりをもった美しい本が多いです。

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