香月泰男さんの『春夏秋冬』
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香月泰男さんの『春夏秋冬』。
香月さんは、人間と自然の営みに鋭い視線を向けていて、批判するのではなく、自然のようでありたいというさりげない姿勢が心に響きます。
たくさんのいい詩(文)が載っています。
自然のものは一応の用を果した後も、
それなりの美しさを見せ、よいころには消えてもくれるが、
人間の造ったものにはそのやうな配慮がない。
それなりの美しさを見せ、よいころには消えてもくれるが、
人間の造ったものにはそのやうな配慮がない。
ものを動かす本流は、
平凡と言はれるやうな生活に耐へ得る
人間の力から生まれてくるのではないかと思ふ。
平凡と言はれるやうな生活に耐へ得る
人間の力から生まれてくるのではないかと思ふ。
家の中の音、空の音、野良からの音、街道からの音、
すべて機械が発する音は美しくない。
鳥の声、人の声、虫の、樹の、草の風声は心地よい。
すべて機械が発する音は美しくない。
鳥の声、人の声、虫の、樹の、草の風声は心地よい。
太陽はいつも絶対に美しい。
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